当法人は、株式会社ラピジェンを代理し、COVID-19体外診断キットに関する実用新案無効訴訟において勝訴いたしました。特に本件において、大法院は特許・実用新案に対する自己公知例外の主張が及ぶ範囲について、「発明・考案の同一性」を基準として判断すべきであるという法理を新たに示し、これによりラピジェンの権利が有効であるとの判断を導くことができました。
ラピジェンは、COVID-19体外診断キットをはじめ、人体用・動物用体外診断キットに適用可能な「体外診断検体フィルター用ケース」に関する考案の実用新案権者です。ラピジェンは、上記実用新案の出願日前に公知となった体外診断キットの「体外診断検体フィルター用ケース」については公知例外の主張を行いましたが、別の体外診断キットに含まれる同一の「体外診断検体フィルター用ケース」については公知例外の主張を行っていませんでした。これに対し相手方は、別の体外診断キットに含まれる同一の「体外診断検体フィルター用ケース」には公知例外主張の効力が及ばないため、当該実用新案の新規性は否定されると主張しました。
特許審判院は、当該実用新案について新規性が否定され無効であると判断しました。これに対し当法人は、大法院がデザインについての自己公知例外主張の及ぶ範囲を「デザインの同一性」を基準として判断してきた一方、特許についてはまだこのような法理を明示していない点に注目しました。特に、自己公知例外規定の立法趣旨を踏まえると、(1) 特許についてもデザインと同様に「発明の同一性」を基準として判断すべきであること、(2) 最初に公知となった発明について公知例外を主張した以上、その後公知となる同一の発明についても公知例外を主張する意思が含まれているとみるのが自然であり、発明の公知はある程度継続する状態を予定していること、(3) 自己公知例外制度は改正を通じてその適用範囲が継続的に拡大され、特許制度に不慣れな発明者を保護すると同時に、発明者の権利を実効的に保護する制度として定着しつつあること、を強調しました。
特許法院は、当法人のこのような主張を受け入れ、特許審判院の審決を取り消しました。大法院もまた当法人の主張を認め、特許を受ける権利を有する者が複数回の公開行為を行い、そのうち最初に公知となった発明についてのみ手続に従って公知例外を主張した場合であっても、最初に公知となった発明と同一性が認められる範囲にある発明にまで公知例外の効力が及ぶと判断しました。
今回の判決により、特許・実用新案に対する自己公知例外主張が及ぶ範囲について、法条文の趣旨に沿った判断基準が設定され、発明者・考案者の権利をより実効的に保護することが可能となりました。また、ラピジェンは、COVID-19体外診断キットをはじめとする多様な体外診断キットが迅速かつ正確に体外診断を行えるよう考案された実用新案権を守ることができました。